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囲碁AI(LeelaZero ELF)の序盤研究1

いつもご覧頂き、ありがとうございます。

今回は、囲碁AIと組み合わせて検討できるソフト「Lizzie」を使い、序盤を研究していこうと思います。
なお、ハードやソフトの環境構築及び設定については、各サイト様の情報を参考にさせて頂きました。

さて、AIを用いて研究を進めるにあたり、以下の点を留意していく必要があります。

 ①ハードやソフトの環境及び設定次第で結果が変わる場合があります。
   ※高スペックのPCは着手の読み、判断の結果が早い。時間制限がある場合、高スペックのPCであるほど、その差が顕著。
 ②AI特有の不具合(シチョウ、死活等)が、現時点で存在します。
   ※教師無し学習(ゼロ)で強化されたAIは、この問題があるようです。ただし、教師有り(人間)学習で強化されたAIは、この問題が比較的少ないようです。
 ③①や②により、AIが示した結果が必ずしも正しいとは限りません。
 ④ゼロから学習したAIには「定石、形」「手筋」「好手、悪手」のような人間的な概念はなく、「囲碁のルール」のみ与えられて強化されているようです。
 ⑤AIの示す結果は、勝率が高く、プレイアウト数が多いものを優先的に着手する傾向があります。
   ※勝率が低い着手を選ぶ場合もあります。
 ⑥AIの示す勝率は、最後まで着手していき、正しく読み通りに進んだ場合において「勝つか負けるか」の結果です。この勝率は半目勝ちや中押勝ちのような状況は関係ありません。
   ※ELFについては、半目負けという状況でも「勝率10% → 投了」となる場合があるようです。
   ※「勝率90%」を人間的な観点で解釈するのであれば、「半目以上勝つ場合が10回中9回ある」と言い換えるのが分かりやすいかもしれません。
 ⑦AIによっては、この留意点も変わる可能性があります。日々進化していますので、研究や情報収集は欠かせないと思います。

◆ハード環境(Google Cloud Platform)
  ・CPU:Intel Sandy Bridge(4コア)(GCP上の表記)
  ・メモリ:15GB
  ・GPU NVIDIA Tesla V100(1個)
◆ソフト環境 
  ・ソフト名:Lizzie(ELFOpenGo版weight)
  ・設定:考慮時間及び結果はキャプチャ画面の通り

<図1>
elf_move1.gif

ELFOpenGo版のweightを用いて黒の1手目(初手)を考慮させてみたところ、図1のようになりました。
これを見る限り、ELFOpenGoは星が一番勝率が高いと判断しているようです。一方で星以外の小目や三々等は、候補に上がっていませんが、星よりは僅かに勝率は低いようです。(※初手星は49%前後、初手小目は48.9%前後)
この結果から、囲碁は改めて「どこに打っても良い」という考え方が出来ると思います。その着手だけではなく、その後の一連の流れや終局までの結果を研究することが有意義だと思います。

次に、初手以降の判断や読みについて、図を示しながら追っていこうと思います。

◆候補手「星」
 
<図2>
左上星

<図3>
左下星

<図4>
右上星

<図5>
右下星

図2~図5まで、AIの読みと変化の一例です。部分的には「三々入り」や「星にカカリ」、「小ゲイマ受けの後、ツケ」等、AIが台頭してからよく見かける変化ですね。もちろん、過去にもプロの先生方や古碁(本因坊家)の中では、打たれていました。
AIの序盤を研究する上で、大切なことは、「部分的な変化より、全局の流れと配置」だと思います。なぜなら、AIの読みは「この配置だからこの変化を選んだ」と人間的に解釈できるからです。この図2~図5を見て分かるように、部分的には同じような形があるかもしれませんが、全局的には石の配置や向きが違いますよね。この違いがあるために、同じ変化を示さないのだと思います。仮に、ここまで同じ図であっても、この図のあとの変化が違うかもしれません。
人間的には、「似たような碁の形だな~」と感じるかもしれません。しかし、AIの読みや判断、勝率が同一であることが極めて少ないです。AIはこの違いを、数値として認識して判断しているのだと思います。これが、人とAIの違いであり、AIの強さだと思います。

参考までに、初手小目の読みを示します。

<図7>
左上小目上

<図8>
右上小目右

初手星と小目では、勝率が僅かに違うのですが、、何故なのでしょうか。。ソフトや環境にも起因する可能性はありますが、今回は囲碁の感覚で考えてみようと思います。
初手星の図をいくつか眺めていると、「黒は2隅を黒地にする」という読みが多いです。一方で、初手小目の図は、「黒は2隅を黒地にする」という読みは示していません。つまり、極端かもしれませんが、初手小目は星に比べて、AI的には勝ちとなる図(変化)が読み切れていないことが、初手星と違う原因ではないかと思います。それだけ、小目は変化が複雑で難しいということなのかもしれません。
なお、AIはいずれの図も黒49%前後対白51%前後と勝率を出しているようです。人間的に言うと互角だと思いますが、AI的に言うと白が僅かに有利なようです。(自己対局の勝率は、白が勝率55%くらいだそうです)

次回は、この後の変化を序盤戦として研究していこうと思います。

今後とも、囲碁将棋サロン大沢野をよろしくお願い致します。





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プロフィール

谷村康成

Author:谷村康成
富山県内の大沢野行政センター近隣にて【囲碁将棋サロン大沢野】を始めさせて頂くことになりました。谷村康成です。
高校・大学時代は東京の緑星囲碁学園にてご指導頂き、プロを目指しておりました。現在は、お世話になった方々へお役に立たちたいと思い、富山県へ戻ってまいりました。今まで多くの方々にご支援・ご協力の元、様々な経験をさせて頂きましたこと、感謝申し上げます。今後は、皆様の意見を取り入れた上で、一つの考え方に固執せずに多方面へ視野を向け、新たな道へ前進していこうと思います。今後とも、変わらぬご支援、ご協力を頂ければ幸いです。

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